東京ディズニーランドで思い出を残そう−3−

パレードを写そう!

東京ディズニーランドでの大きな楽しみのひとつが、毎日数回行なわれるパレードです。
最近は、昼と夜に大きなパレードが一回ずつ、その他にスペシャルイベント関連のミニパレードが数回行なわれることが多いようです。人気のキャラクターが総登場するので、開始時刻の何時間も前から場所とりをする姿も良く見かけます。特に土日ともなると、パレード場所取りは過熱気味といっていいほどですが、せっかくの休日ですから、最前列にこだわることなく楽しむのも考え方の一つです。

写真を撮る上でのポイントは大きく二つあります。
ひとつめは、光の方向であり、逆光になってしまう場所が少なくないという点です。ふたつめは、パレードを見る場所で、たとえ周囲のゲストが立ち上がってしまっても影響を受けにくい場所を選ぶ必要があるという点です。この2つに注意しないと、苦労が報われませんので気をつけましょう。
写真を撮るとなると張り切って最前列を確保したくなるものですが、これは前述の通り待ち時間がやたらに長くなってしまうばかりでなく、必ずしも良い条件とはいえません。順に解説していきます。

逆光を避けよう

まず、光の方向について、逆光は避けるのが基本です。キャラブレなど、近距離での記念撮影とは違い、パレードでは被写体との距離は5〜10mと、コンパクトカメラのストロボが届くことは期待できません。結果として、逆光では肝心のフロートやキャラクターがシルエットに近くなってしまうのです。(逆光でキャラクターがアンダーに
昼のパレードが行なわれる昼時から午後にかけて、太陽はどこにあるでしょうか? 道路地図などがあれば良くわかりますが、日中はほぼ、プラザの中央からみてシンデレラ城の右奥の方向(ちょうど「イッツ・ア・スモールワールド」からトゥーンタウンの方向)にあるのです。したがって、たとえば城の正面、ワールドバザール側の通路に陣取ってはまともに逆光の条件にならざるを得ないわけです。逆光になってしまう場所では、正面に来た時ではなく、近付いてくるところを素早く撮ることが必要になります。
私が良く陣取る場所は、プラザ内のトゥモローランド側、ちょうど「ミクロアドベンチャー」や「トゥモローランドテラス」の前辺りです。ここならば、一日中逆光になりません。(順光でキャラクターを撮る
たとえ逆光でなくても、高いフロートの上に立つキャラクターの撮影には注意が必要です(空の影響での露出アンダー)。まわりの明るい空が多くなるほど、自動露出は全体が明るいと判断して露光量を減らします、結果として、肝心のキャラクターは露出不足ということが良くあります。スポット測光を使う、露出補正ができるカメラであればプラス補正をかける、大光量のストロボがあれば使うなど、いくつかの方法があります。

場所はどこがいいの?

もうひとつの条件は、とくにカーブになっているところでの位置どりの問題です。パレードを見る位置
カーブの膨らんだ側(短周側)では、人が立ち上がってしまうと撮影どころか、パレードを見ることも難しくなってしまいます(図中の位置A)。逆に、反対側では遠くから近付いてくるパレードをかなり長い時間、見ることができます(図中の位置B)。この方向であれば、たまたま最前列で立ち上がってしまうようなお行儀の悪いゲストと隣合わせてしまっても、イライラせずに済みます。
パレードルート両側の通路では座って見ること、カメラやビデオを撮る際にも目の高さよりも上げないことが、キャストから注意されるはずです。しかし、座った状態ではパレードを見上げるアングルでしか撮ることができず、ちょっと不満ですね。これでは、高い場所にいるキャラクターは足と顔しか写らなくなってしまいますし、パレードを彩るダンサーも顎ばかりが強調されてしまいますね。
思い出のパレードをばっちりと写すために、再後列で見ることをお勧めします。カーブ外側(位置Bの方ですね)の一番後ろであれば、立ち上がっても迷惑はかけませんし(内側ではやはり迷惑になりえますから、周囲の状況をよく見ましょう)、ベンチがあるところなら腰かけた状態でも前に座る他のゲストの影響を受けないし、迷惑をかけないはずです。(最後列からダンサーを撮る

当然ながら、パレードを家族といっしょに見ていると、その家族を写すことはできません(ときおり、パレード中にパレードルート内で立ち上がって写真を撮るゲストがいますが、あれは危険ですし、他のゲストへの迷惑ですから絶対にやめましょう)。
ちょっと高度な技(?)ですが、お父さんだけが反対側でパレードを見る、というのはいかがでしょうか? これなら、ちょうど反対側でパレードを見上げる、お子さんの笑顔をばっちりと写すことができます。

パレード撮影のレンズ選択と手ブレ注意

パレードに登場する大きなフロートと、キャラクター、ダンサーを写そうとすると、やはり便利なのはズームレンズです。
遠くから近付いてくるフロートとパレード全体のためには50mm前後の標準レンズが、キャラクターやダンサーを単独で撮るには135〜200mmの望遠レンズ、目の前のフロート全体を写し込むには28〜35mmの広角と、さまざまな焦点距離がほしくなります。
最近のコンパクトカメラは、35mm付近から120mm付近までという、3倍を超えるズームが搭載されていますから、ほぼ、1台でさまざまな撮影に対応できるでしょう。
また、 一眼レフをお使いであれば、28-200mm,35-135mmといった高倍率のズームが威力を発揮するでしょう。あるいは、70-200mmなどの望遠系ズームを使い、目の前のフロート全体はあきらめるということも選択のひとつです(フロート全体は、少し距離があるところで写しておくわけです。望遠レンズで近づいてくるフロートを撮影)。フロートが近くに来てから広角レンズを使っても同じように全体を写すことができますが、広角レンズ特有のパースペクティブ(遠近感が強調されて形がゆがんで見える)が気になるかもイSれません。また、真横から写すケースが多くなり、意外とつまらない写真になってしまいがちです。

なお、コンパクトカメラの場合は特に、望遠側での手ぶれに注意が必要です。少し陽射しが弱いと、シャッター速度が1/60程度になってしまうことは珍しくありません。120〜200mmなどの望遠域では手ぶれの危険はきわめて大きくなります。曇っていたら、迷わずISO400以上の高感度フィルムを使いましょう。
また、一脚を使ってカメラを安定させるのも効果的です。コンパクトカメラには大仰すぎると感じられるかもしれませんが、ミニ三脚の足を伸ばしたまま閉じて代用する、リュックなどの荷物を支えにするなどの対策でもそれなりの効果はあるでしょう。たとえサービスサイズで楽しむだけであっても、手ブレの写真は何となくぼやけたものに見えてしまいます。望遠では必ず支えを、と意識しましょう(望遠レンズ+一脚でキャラクターのアップをとった例)。 一脚は安いものなら5,000円以下で買えます。写真をワンランクアップさせるためなら、決して高くはない投資だと思いますよ。
蛇足ですが、コンパクトカメラであっても、片手での撮影は禁物です。指などが写ってしまわないように気をつけながら、必ず両手で支えて撮るようにしましょう。これだけでも、写真の仕上がりはかなり違うはずです(繰り返しますが、なんとなくぼんやりとした写真の中には、ピンぼけではなく手ブレが原因の場合が少なくありません)。

万全の手ぶれ対策をしたつもりでも、動く被写体を止めることはできません。動きのあるシーンでは、1/60では被写体ぶれが起こってしまうでしょう(キャラクターの手が被写体ぶれした例)。また、ぶれとは違いますが、タイミングがうまくいかないと、キャラクターやダンサーの顔が手で隠れてしまうこともあります。「ここだ!」と思ってシャッターを押すのではなく、その一呼吸前に押すのが秘訣です(顔が隠れてしまった例)。
一眼レフであれば、より明るいレンズを使うという対策が可能ですが、コンパクトカメラでは無理ですから、高感度フィルムを使うようにしましょう。晴れた日ならISO400で十分でしょうし、少し暗い日にはISO800もあります。
ただし、ISO1600以上のフィルムではさすがに粒状性(写真の画質がザラザラする感じで、高感度のフィルムほど目立つようになります)の面から一般的ではありません。
どうしてもシャッター速度が足りなくなることはあるでしょうが、動きの早いシーンでは手足のぶれもダイナミックな動きの表現として、あまり止めることにばかり拘る必要もないのではないでしょうか。顔までぶれていては仕方ありませんが、動きが感じられるのもいいものです。

撮影困難? 夜のパレード

夜のパレード(現在は「ディズニー・ファンティリュージョン!」ですが、2001年の夏には新パレードに替わる予定です)は、登場するキャラクターとフロートの数、停止してのショータイムの華やかさ、光の美しさなど、2時間近くも前から場所取りが始まるのも理解できる、すばらしいパレードです。
しかしながら、このパレードを満足の行く状態で写真に収めることが、これまで私にはできていません。
第一に、夜に行なわれるだけに周囲は暗く、第二に、一方でパレードはどんどんと動くものであること、第三に、暗さの中に浮かび上がる光の粒こそがパレードの魅力である点、この3つが、写真撮影を難しくしています。

暗いですから、当然カメラの自動露出はシャッター速度を長めに設定します。しかし、パレードは止まってくれませんから、できあがった写真は光の軌跡が中途半端に流れたものになってしまいます。シャッター速度は、良くて1/15か1/8、悪くすると2秒とか4秒になってしまいます。
また、個々の光源についてはオーバー目になってしまうため、色とりどりのはずだった光はなんとなく色みのついた白っぽい電球色になってしまいます。
もちろん、手持ちで撮ったのではひどい手ブレとなり、実際のパレードとはまったく違ったものになってしまうでしょう。

露出補正のできるカメラで、色みを出し、しかも流れるのをとめようとマイナス補正をかけてみるのですが、こんどは光は何とか写るものの、アンダー傾向がひどくディテールがまったくわかりません。真っ暗闇に光の粒が点在している、という写真になってしまうでしょう。(ほとんどなにも写っていない
ならばとストロボを光らせるのですが、今度はディテールどころか、電球や光ファイバーがはっきりと写りすぎてしまい、やはり興ざめなのです。
また、ストロボ光では近いところに強く当たるので、フロートの手前ははっきり、奥の方は暗いまま、というアンバランスが避けられません。まさか、通路の両側にストロボを設置してシンクロさせることなどできません。
また、ストロボを使用するときの思いがけない問題として、「すぐ前の人の後頭部」があります。ストロボの発光量と露出はピントのあった被写体にあわせて調節されるため、近くにあるものは大幅な露出オーバーとなります。結果として、すぐ前にいるゲストの後頭部が真っ白に写ってしまうわけです。ファインダーの中では、真っ暗な中に溶け込んで見えないために見逃してしまいがちですが、写真ができあがるとがっかりさせられることが少なくないのです。(ゲストの後頭部が白く光り、しかも肝心のキャラクターは暗いまま

結局、夜のパレードの撮影方法としては、停止してショーが行なわれているときを狙った、露出を控え目にしてのノーストロボ撮影と、ディテールが見えすぎることを覚悟のうえでのストロボ撮影ということになりそうです。
もちろん、ストロボの発光量に補正をかけながらマニュアルで最適ポイントを探すことは不可能ではないのかもしれませんが、この講座の範囲を外れてしまうように思います。いつか、納得のゆく撮影結果が得られたら、続編を書けるかもしれません。

...というわけで、「リベンジ編」をアップしました。
まったく手持ちの機材だけで、というのは無理でしたが、一眼レフをお使いの方は最低限の投資で夜のパレードをきれいにとる方法をご紹介しています。


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