第8話 「ミクロオーディエンス」っていったい?(2001.5.16)
しばらくこのコーナーの更新をサボってしまった(「カリフォルニア・アドベンチャーのすべて」「ディズニーランド・パリへ行こう!」はご覧いただけましたか?)ので、今回は2部構成で書いてみたいと思います。
後半のテーマは、「不正確な名称」「個人的にはあまり感心しない略称」をWEBサイトに置く文章で使用することの問題について考えてみたいと思います。ここでいう文章とは、仲間内だけの掲示板への書き込みなどは含みません。あくまでも多くの読者への発信を意図した、いわゆるコンテンツを指します。
ディズニー関連のWEBサイトを見ていると、ときおり出くわすのが不正確な呼び名です。
代表的な例として、東京ディズニーランド(TDL)にある人気アトラクション「ミクロ・アドベンチャー!」を「ミクロキッズ」「ミクロオーディエンス」と呼ぶケースがあります。
前者は、このアトラクションのもととなった映画の邦題ですので、「スター・ツアーズ」を「スター・ウォーズ」と呼ぶようなものです。また、後者はウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)やディズニーランド(DL)にある同じアトラクションが「"Honey,
I Shrunk the Audience"(これも映画原題のもじりですが)」であることから由来するものと思われます。
いずれにせよ、「ミクロキッズ」とか「ミクロオーディエンス」といったアトラクションがTDLには「ない」ことは事実です。
また、個別にあげつらうことは避けますが、海外パークに関する情報では、こうした間違いは多くなる傾向にあるようです。ガイドブックに不完全な情報しか掲載されていないことも多く、間違いやすいことは確かですが、アトラクション名など確認すれば必ずわかる範囲でも、誤った名称が載っているケースは少なくありません。
話し言葉ならばともかく、パークの解説をするサイトにアトラクション名として間違った名称を載せることには、私は大いに疑問を感じます。調べればすぐにわかることなのですから、文章の書き手としての怠慢ではないかと感じるのです。これは、誤字・脱字などのような単純なミスとは違います。
上記のような「不正確」な呼称とは異質の問題ですが、私が個人的に「嫌だな」と感じる略称や呼称が頻繁に見受けられるのも事実です。
「インパーク」という表現を私自身は使わないようにしている、というのは前回書いたとおりですが、これをさらに略した「インパ」という表現、私にはどうしても好きになれません。もともとそう長くもない単語なので略すことに必然性がないこと、さらに符帳をさらに符帳化していることが、意図していなくとも閉鎖性を高めているように感じるのです。
2000年にTDLで行われたイベント「クラブディズニー・スーパー・ダンシン・マニア」など、確かに長いですから略したくなるのは理解できます。それでも「ダンマニ」というのは言葉として汚い、と私には感じられます。「ドナルドのパラパラダンス」を「ドナパラ」と略して、「ダンマニで3回連続でドナパラ踊って...」というのはしょせん話し言葉であって、文章で用いるのは私の感覚では受け入れがたいものです。
こうした文章をWEBに載せるとき(繰り返すようですが、掲示板での仲間内だけのやりとりとは、別の話です)、書き手は一体どんな読者を想定しているのでしょうか。結論を急いでしまえば、「読者など想定していない」としか感じられない文章をWEBサイトに掲示していることが、私には違和感があるのです。
おそらく、私は平均よりも本好きです。そのため、他人様に読ませるための文章を書くことについて過剰な緊張感をもっています。
もっと力を抜いて、多少不正確でも楽しい文章、有益な情報が含まれた文章であればいいではないか、という感覚をお持ちの方も多いでしょう。それを否定はしませんが、不正確であることを承知の上で放置することや、特定の仲間内にしか理解できない表現をあえて用いることは、せっかく縁あってWEBサイトをご覧くださるゲストに対して、失礼だと私は考えます。
理想と現実の間には常に開きがあり、私の文章も、私の意図しているほどわかりやすくはないかもしれません。それでも、読み手の視線を意識しているかどうかは、決してマイナスにはならないと考えています。
WEBサイトをお持ちの方々のご意見は、いかがでしょうか。
<2001.5.16>
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